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/2006-07-25/
Habitable Planet の形成と進化 (5):
地球・金星・火星
阿部 豊(東大・理)
2006 年 7 月 27 日
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タイトルぺージ
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5.1 地球
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全球凍結
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全球凍結の根拠とされている事象
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地球史からの課題(1)
Habitable の意味をどうとらえるか
- 凍結したら絶滅, ではない.
- 対象とする生命の種類を制限するか?
- 凍結期間も考慮する必要があるか?
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地球史からの課題(2)
炭素循環フィードバックが働きながら, 凍結したのはなぜか
- メタン大気の酸化 by Kasting
- 「生物がいたから全球凍結」みたいなシナリオ
- 初期の生物がメタンを放出していたのは合理的 by 倉本
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5.2 火星
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火星の気候
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火星気候進化の問題
- 中心星の進化を考えると過去から現在に向かって Habitable になったはず
- 観測事実は逆の傾向を示す
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流水地形
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主要な問題
- Habitable な惑星がどのような過程を経て Habitable でなくなったか?
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温暖であったのか?
- 全球的に氷点直下の状態を維持することは困難
- 地球は極地を除き暖かい
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流水地形は水以外の物質で作られる?
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マーズローバーの観測
- 斜行層理が存在するように見える
- 液体の水が流れていた証拠?
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CO2 凝結問題と雲
- 大気中で CO2 凝結が起こるため温暖化しない
- CO2 雲の温室効果が働くと温暖化する
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温暖化の機構
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CO2 以外の温室効果
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温暖化機構: 検討すべき問題
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ずっと温暖? 間欠的に温暖?
- 1 億年も温暖湿潤な気候が維持されるとすると,
たいていのクレータはなくなってしまう.
- ときどき温暖化したのではないか?
- 水がなくなってからクレータができたとは考えにくい,
クレータ上の流水地形が存在するから.
- マーズローバーは風化に弱い物質であるオリビンを観測
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間欠的な温暖化機構
- どのくらいの期間温暖であればよいか,
1000 年以上 1 億年以下?
- 風化の速度に依存する, クレータが残るくらいの期間
- 古い時代 (-30 億年前) に起こった
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間欠的温暖化問題
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大気の行方
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散逸
- Jeans エスケープでは CO2 は散逸しない
- 非熱的散逸 or 衝突散逸(大気の入れ替わり)による散逸?
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地殻への固定
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水の行方と大気の行方
- 水が地表から消えてから大気が散逸しないと,
全球凍結状態に落ち込んでしまう
- 全球凍結状態から回復するには強い温暖化機構が存在しないといけない
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火星からの課題
- CO2 の凝結が起こったとしても温暖であるなら,
Habitable な惑星の条件は中心星からの距離ではなく,
惑星のサイズで与えられるのでは?
- 重力が小さいと大気が散逸しやすい
- 内部が冷えやすいと
- 脱ガスが止まり, CO2 は固定される一方になる
- 磁場を失い, 太陽風との相互作用が強まり大気散逸を加速
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5.3 金星
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金星大気の問題
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水がないことの説明
- 暴走温室による海洋の蒸発
- 大気上層での水蒸気の解離と, それによって生じた水素の散逸
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本当か?
- 残った酸素をどうするか?
- D/H 比から現在の 100 倍の水がかつて存在した
- 散逸が弱まる段階で D/H 比は急激に上昇する
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さらに...
- 暴走発生前に海があると CO2 は炭酸塩に固定されてしまう
- 固定された CO2 を脱ガスで補うとすると,
同時に 40K の壊変でできた 40Ar が大気中に付加されるはず.
しかし観測される 40Ar は地球よりも少ない.
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金星の 36Ar の問題
- 地球と金星では揮発性成分の供給源は違うかもしれない
- 海の有無による巨大衝突時の大気散逸の違いが原因か?
- 海がないと太陽組成大気を残すことができる
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隕石中の 36Ar と C の比
- C: 炭素質コンドライト
- E: エンスタタイトコンドライト
- H:
- 地球, 金星ともに C が少ない
- 金星の 36Ar は炭素質コンドライトと同程度
あまった C はどうするか?
- 炭素循環で炭酸塩で固定する?
- 50 気圧分の CO2 に相当.
このとき炭素循環で炭酸塩として固定するのは困難
- 金属鉄と反応させてコアに持ってくことで解決する.
集積と同時に大気形成を考える 1 つの理由.
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金星大気中の CO2 量
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Carbonate buffer 仮説は成り立たない
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金星からの課題
地球との違いは?
- 揮発性物質の供給源
- 巨大衝突時に進化が分かれた?
- 形成後の連続脱ガスの組成が異なっていた
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ODAKA Masatsugu, SUGIYAMA Ko-ichiro & SASAKI Youhei 2006-10-25
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