/森羅万象学校 /2006-07-25/

Habitable Planet の形成と進化 (7):
生存可能惑星の形成

阿部 豊(東大・理)
2006 年 7 月 27 日
タイトルぺージ


惑星形成の理論
  • 理論から予想されるガス惑星のサイズと軌道半径は, 観測される形外惑星の分布によくあう
  • 観測されないだけで, 天王星型, 地球型の惑星もあるだろう


従来の理解の問題点
  • Habitable Zone で形成される地球型惑星は地球になるか?


水の供給と大気形成


地球の水の量の問題
  • 天王星型惑星より少ない, 金星・火星にくらべるとずっと多い
  • 地球上の他の揮発性成分に比べると多い
  • 「多くないけど少なくない」という中途半端な量


H2O の普遍性
  • 水はたくさんできる
  • 水ができないようにするには C を増やす


水の存在


適量の水は得られるか?


水浸しになりやすい?
  • 地球型惑星領域でも氷微惑星ができる
  • 氷微惑星が集積すれば水浸し?


光学的に厚い円盤の温度
  • 光学的に薄い円盤は 2.7 AU まで氷はできない


光学的に厚い円盤の温度
  • 半径方向には光学的に厚い, 中心星からの放射は円盤表面を加熱するだけ
  • 回転軸方向には光学的に薄く, 冷えてしまう
  • 光学的に厚いと 0.7 AU で氷ができる


原始惑星の含水率
  • 横軸は微惑星ができてからダストが消失するまで時間
  • 蒸発時にダストを沢山放出すると, ダストの日傘効果によって 中心星からの加熱が抑制され, その結果蒸発が抑制される.
  • ダストがすぐ消えないと, 水浸し


原始惑星の含水率
パラメータ依存性
  • 水を沢山持つ原始惑星ができてしまう
  • 現在の地球の水の量を持つ原始惑星を作るのは結構大変


揮発性元素の供給源
  • 地球型惑星大気がいわゆる 2 次大気であることの意味は?
  • なぜ太陽組成大気を捕獲しなかったのか?


太陽組成ガスの分子組成
  • H2O と CO がでやすい, ほぼ等モル比
  • CO を適切に処理しないと, H2O は残れないかもしれない?





課題はたくさん


ODAKA Masatsugu, SUGIYAMA Ko-ichiro & SASAKI Youhei 2006-07-27